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好来系ラーメンとは?名古屋の「薬膳ラーメン」の歴史・特徴と名店5選
名古屋のご当地ラーメンと聞いて、まず何を思い浮かべるでしょうか。台湾ラーメン、台湾まぜそば、あるいはスガキヤ。どれも全国区の知名度を持つ名古屋めしです。
けれど、地元の人がもう何十年も静かに通い続けている系譜が、もうひとつあります。好来系(こうらいけい)ラーメンです。白濁したスープは一見すると豚骨醤油。ところが口に運ぶと、驚くほどあっさりしています。玉ねぎ、にんじん、にんにくといった根菜の甘みが、じんわりと体に染み込んでいく。「薬膳ラーメン」と呼ばれる理由が、一口でわかる味わいです。
この記事では、1959年に生まれた好来系の歴史から、「松・竹・寿」という不思議なメニュー表記の意味、高麗人参酢を使った味変の作法、そしておすすめの名店5軒までをまとめました。自宅で雰囲気を再現するレシピもご紹介します。週末の家族時間にも、職場での話のネタにも使える一杯です。

白濁したスープに、大ぶりのメンマとチャーシュー。これが好来系の定番スタイルです
好来系ラーメン クイック情報
| 発祥年 | 1959年(昭和34年)/名古屋市千種区 |
|---|---|
| 発祥店 | 『好来』(現在の総本家 好来道場) |
| スープ | 鶏ガラ・豚骨・魚介に、玉ねぎ/にんじん/にんにくの根菜を合わせて長時間煮込む。白濁しているが味はあっさり |
| 麺 | やや太めのストレート麺。麺線が短めで啜りやすい |
| 定番の具 | チャーシュー、極太メンマ、ねぎ(シンプル構成) |
| メニュー表記 | 松=基本/竹=メンマ多め/寿=チャーシュー多め |
| 卓上の味変 | 高麗人参酢、胡麻ラー油、にんにくパウダー、胡椒 |
| 価格帯 | おおよそ700〜1,200円台(店舗により差/要確認) |
| 提供店舗数 | 愛知県内を中心に十数店舗(弟子・孫弟子の独立店) |
| ご当地度 | ★★★★☆ |
好来系ラーメンの歴史と、偶然から生まれた一杯
1959年、名古屋市千種区から始まった
好来系ラーメンの起点は、1959年(昭和34年)にさかのぼります。名古屋市千種区で、楓彰(かえで あきら)さんという方が『好来』というラーメン店を創業しました。
当時はまだ、ラーメンの専門店そのものが一般的ではない時代です。それでも「あそこに旨いラーメン屋がある」という評判が、早い段階で立っていたと伝えられています。名古屋の食文化のなかで、ラーメンという食べ物がまだ珍しかった頃の話です。
その後、楓さん夫妻の息子さんが二代目を継ぎ、店舗を現在の千種区春岡通へ移転します。ところがこの二代目は、若くして亡くなってしまいました。現在は三代目の大橋健次さんが、弟さんと二人で店を切り盛りしています。

住宅街の一角に静かに構える総本家。初めて訪れると、ラーメン店とは思えない佇まいに驚かされます
「失敗」から生まれた白濁スープ
好来系を語るうえで、どうしても外せないエピソードがあります。あの独特のスープが、実は偶然の産物だったという話です。
中華料理のスープには「清湯(チンタン)」という基本の技法があります。寸胴を80度程度に保ち、じっくりと具材から旨みを引き出す。澄んだ美しいスープを作るための作法です。
ところが初代は、この清湯という調理法を知りませんでした。具材をすべて寸胴に入れ、そのまま煮立ててしまったのです。当然、スープは白く濁ります。本来なら失敗のはずでした。
けれど出来上がったスープは、とても味の良いものだったと伝えられています。この「知らなかったからこそ生まれた味」が、好来系の原点になりました。60年以上続く系譜の出発点が、教科書どおりではなかったというのは、なんとも人間味のある話ではないでしょうか。
閉店と再開を繰り返し、『好来道場』へ
総本家の『好来』は、店側の事情から何度か閉店と再開を繰り返してきました。2002年(平成14年)3月に一度閉店し、同年8月に再開。2004年(平成16年)6月にも一時閉店しています。
そして2005年(平成17年)2月、店名を『好来道場』と改めて再スタートしました。現在は1日80食限定、昼のみの営業という形をとっています。売り切れ次第終了です。食べたいと思っても、そう簡単には辿り着けない一杯になりました。
三代目の大橋さんは和食出身で、「初代の頃は我流でスープを作っていて、いい加減だった」と語っています。つまり、味そのものは初代の頃と同じではありません。それでも、根菜を大量に使うという発想の骨格だけは、時代を越えて受け継がれてきました。
店に掲げられた「店是 五ヶ条」
好来道場の店内には、初代・楓さんによる「店是 五ヶ条」が掲げられています。ラーメン店の掲示としては、少し変わった内容です。
好来 店是 五ヶ条
- 一、大金を求めないこと
- 一、本業以外での金儲けを禁ず
- 一、仕事を楽しむこと
- 一、雑草の如く生き抜くこと
- 一、自分に勝つこと
店を大きくすることでも、儲けることでもない。ただ雑草のように生き抜き、仕事を楽しむ。この五ヶ条を読んでから丼に向き合うと、あっさりしたスープの味わい方が少し変わってくる気がします。木製の札に書かれたメニューといい、「道場」という店名といい、独自の文化がここには根づいています。
味の特徴①:見た目を裏切る、根菜のスープ
鶏ガラ7割に豚骨3割、そして大量の根菜
好来系のスープを構成する素材は、思いのほか多彩です。総本家の場合、鶏ガラを7割、豚骨を3割の比率で使います。そこにカツオやムロアジといった魚介を加えます。
さらに特徴的なのが根菜です。玉ねぎ、にんじん、にんにくの3種類を、たっぷりと投入します。これらを6時間以上かけて煮込むことで、あの白濁したスープが仕上がります。
漢方に使われる素材も一緒に煮込まれるため、「薬膳ラーメン」と呼ばれることがあります。実際、店によっては高麗人参などの素材が使われています。
色は豚骨醤油、味はあっさり
初めて丼が運ばれてきたとき、多くの人が同じ想像をします。この色なら、さぞ濃厚なんだろうと。
ところが一口すすると、その予想は静かに裏切られます。口当たりはかなり軽やかで、和風の出汁を思わせる印象です。動物系の旨みは下支えに回り、前面に出てくるのは根菜の優しい甘み。油分も塩分も、一般的なラーメンより控えめに設計されています。
何味と言えばいいのか、言葉にしづらい。醤油でも塩でも豚骨でもない、複雑で独創的な味わい。この「言語化しにくさ」こそが、好来系にリピーターが多い理由なのだと思います。飲んでいるうちに、体の内側からじんわり温まってくる感覚があります。
家族で食べに行っても、この味なら小さなお子さんが残す心配は少ないはずです。刺激が強くないので、辛いものが苦手な方でも安心して丼に向かえます。
味の特徴②:短めの麺線と、島田屋製麺
好来系の麺は、やや太めのストレート麺が基本です。総本家では島田屋製麺の麺を使用しており、暖簾分けした弟子の店も同じ麺を使っているケースが多いと言われています。系譜としての一体感は、この麺によっても支えられているわけです。
食感はもっちりとしていて、適度なハリがあります。噛むとプツリと切れる、素朴な歯ざわり。最近の流行りである全粒粉入りの香り高い麺とは、まったく別の方向を向いています。
そして意外に重要なのが、麺線が短めであることです。啜ったときに口の中へ収まりやすく、スープが飛び散りにくい。年配の方や、まだ箸使いに慣れないお子さんでも食べやすい設計になっています。
茹で上げにも独自の作法があります。好来系の店では、4つに仕切られた特徴的な形状のざるで湯切りをします。一杯ずつ区切って茹でることで、湯切りの精度を保つ工夫です。カウンターに座ると、この道具さばきを間近で見ることができます。
味の特徴③:極太メンマと、松・竹・寿の謎
具はシンプル、けれど密度が高い
好来系の具材構成は、驚くほどシンプルです。チャーシュー、メンマ、ねぎ。基本はこの3つだけ。海苔も味玉も、もやしもありません。
そのぶん、一つひとつの完成度が高く設定されています。総本家のチャーシューは、三河もち豚を使用。注ぎ足しのたまり醤油と水、塩でじっくり煮込まれています。赤身を脂身で巻き込んだ煮叉焼で、基本の「松」で4枚、「寿」ならその倍の8枚がのります。麺が見えなくなるほどのボリュームです。

「材木系」と呼ばれる極太メンマ。この存在感が好来系の目印のひとつです
そしてメンマ。好来系のメンマは、ファンから「材木系」と呼ばれるほど太いのが特徴です。しっかりとした噛み応えがあり、これを目当てに通う人も少なくありません。メンマを増量した「竹」を注文する常連が多いのも頷けます。
「松・竹・寿」は何を意味するのか
初めて好来系の店に入った人が、必ず一度は固まります。メニューに書かれているのが「松」「竹」「寿」だからです。値段は書いてあるのに、何が違うのかがわからない。
種明かしをすると、これはトッピングの増量パターンを表す符丁です。総本家の呼び名を整理すると、次のようになります。
| 表記 | 意味 | こんな人に |
|---|---|---|
| 松(まつ) | 基本のラーメン | 初訪問なら、まずはこれで全体像をつかむ |
| 竹(たけ) | メンマ多め | あの極太メンマを堪能したい方に |
| 寿(ことぶき) | チャーシュー多め | 肉をしっかり食べたい方に。麺が隠れるほどの量 |
| 大〜 | 麺量アップ | 「大松」「大竹」など。育ち盛りのお子さんにも |
注意したいポイント
この呼称、実はすべての店で共通ではありません。好来系はフランチャイズではなく、弟子や孫弟子が独立して開いた店の集まりです。そのため、チャーシュー多めを「梅」と呼ぶ店もあります(蔘好来、陣屋、めんきちなど)。「寿」と「梅」、どちらの表記かは入店時にメニューを確認するのが確実です。
卓上調味料で、自分の一杯に仕上げる
好来系のもうひとつの顔が、卓上調味料の豊富さです。テーブルに並ぶのは、胡椒、にんにくパウダー、胡麻ラー油、そして高麗人参酢。総本家では胡麻ラー油と高麗人参酢が自家製です。
常連の食べ方には、ある程度のセオリーがあります。まずはそのままスープを味わう。中盤でにんにくパウダーを少し振る。そして食べ終わる前に、高麗人参酢をぐるっと回しかける。酸味が加わることでスープの輪郭がまろやかに変わり、最後の一滴まで飲み干せてしまいます。
「ラーメンのスープは飲み干すな」とよく言われます。ただ好来系に関しては、油分も塩分も控えめな設計であることから、あえて完飲を勧める声が多いジャンルです。丼が空になったとき、体がぽかぽかしてくる。この後味こそが、好来系が長く愛される理由なのでしょう。
好来系を見分ける3つのポイント
実は「好来系」という呼称、地元でもそれほど浸透しているとは言えません。看板に大きく掲げている店が少ないためです。名古屋出身の人でも、通っていた店が好来系だと後から知った、という話は珍しくありません。
そこで、見分け方を3つにまとめておきます。旅先や出張先で使える知識です。
- ①スープ:白濁しているのに、あっさりしている根菜系のスープかどうか
- ②卓上:高麗人参酢が置いてあるかどうか
- ③メニュー表記:「松」「竹」「寿」「梅」といった符丁が使われているかどうか
この3つが揃っていれば、まず好来系と考えて間違いありません。同僚との出張ランチでこの話を出すと、なかなか場が盛り上がります。
好来系ラーメンのおすすめ名店5選
好来系はチェーン店ではありません。完全な暖簾分けでもないため、麺の太さ、茹で加減、スープの濃さ、トッピングの量、価格まで店ごとに異なります。だからこそ、食べ比べる楽しみがあります。ここでは総本家から郊外の実力店まで、性格の異なる5軒をご紹介します。
①総本家 好来道場(名古屋市千種区)|すべての起点
最寄駅地下鉄桜通線「吹上」駅から徒歩5〜6分
営業時間昼のみ約3時間(1日80食限定・売り切れ次第終了/要確認)
定休日日曜日
価格帯松 1,100円
駐車場店前に数台、近隣にも数台分

住宅街の片隅に、寿司屋のような佇まいで建っています。入店したらまず、メニュー名の書かれた木札を購入。それを持ってカウンターに向かう仕組みです。
訪れてみると、まず驚くのは店内の静けさでしょうか。カウンター越しに三代目の丁寧な手つきが見え、湯気の向こうで木札が積まれていく。1日80食という限定数の重みが、待っている間にじわじわ伝わってきます。ピーク時には1時間近く待つこともあるようなので、時間には余裕を持って向かいたいところです。
とろろ昆布が丼を覆う「快老麺」は、ここで開発された変わり種。麺に昆布が絡みつき、食べ進むうちにスープへとろみが加わっていきます。初訪問なら基本の「松」、二度目以降に試してみたい一杯です。
②好陽軒(名古屋市昭和区)|自家製メンマの代名詞
最寄駅地下鉄桜通線「桜山」駅から徒歩7分ほど
営業時間11:00 – 14:00
定休日木曜・祝日(要確認)
価格帯叉焼麺1,200円、大盛りメンマ1,800円
駐車場数台

好来系の代表格として名前が挙がる一軒です。鶏ガラを主役に据えたスープはあっさりしていながら、豚骨がコクと深みを加えています。煮干しの香りも感じられ、素朴という言葉が似合う味わいです。
この店の代名詞は、なんといっても自家製メンマ。分厚いのに驚くほど柔らかく、これを目当てに通うファンがいます。器いっぱいにメンマがのった「竹」を頼むと、丼の表面が完全にメンマで覆われます。写真に撮りたくなる光景です。
ご夫婦で営まれており、口コミには接客の温かさを挙げる声が多く見られます。営業時間が短めなので、訪問前の確認は必須です。
③陣屋(名古屋市北区)|1975年から変わらぬ味
最寄駅名鉄瀬戸線「森下」駅ほか
営業時間昼・夜営業あり
定休日木曜
価格帯らあめん900円
創業1975年

白いのれんが目印の、1975年創業の老舗です。玉ねぎ、にんじん、にんにくといった根菜から抽出した旨みがたっぷり詰まった、正統派の好来系。癖がなく、初めての人でも構えずに食べられるバランスに仕上がっています。
この店ではチャーシュー多めを「梅」と呼びます。前述の表記の違いが出る店なので、覚えておくとスマートに注文できます。
遠方から通う常連が多く、芸能人やスポーツ選手も足を運ぶそうです。ノスタルジックな店内の空気も含めて、好来系らしさが濃く残る一軒。夜も営業しているため、仕事帰りに立ち寄れるのは大きな利点です。
④らーめん 好和亭(春日井市)|修業8年の実直な一杯
営業時間昼・夜営業あり(要確認)
定休日月曜(要確認)
価格帯松(並)700円前後〜(要確認)
駐車場店前に4台ほど
独立2013年

店主が総本家・好来道場で8年の修業を重ね、2013年に独立した店です。カウンターの木札もメニュー構成も、修業先そのまま。系譜の作法が忠実に守られています。
スープはやや塩気が控えめで、優しい味わい。麺は短めの中太で、しっかり噛み応えのあるメンマと、ほろりと崩れるチャーシューが合わせられます。総本家で開発された「快老麺」も提供しており、こちらも人気です。
店前に4台分の駐車場があるのが、車移動のご家族にはありがたいところ。口コミには、駐車場まで店主が出迎えてくれたという声もありました。名古屋市内まで出なくても本流の味に出会えるというのは、郊外店ならではの価値です。
ほかにもある好来系の店
この4軒以外にも、名古屋市内には太陽(千種区)、藤味亭(中区ほか)、蔘好来(中区)、薬膳ラーメン本丸(西区)、拉ノ刻(中村区)、味楽(緑区)などがあります。2019年に惜しまれつつ閉店した招福軒も、2023年に北区で復活しました。春日井市のめんきち、日進市の好味家を含めると、愛知県内だけで十数軒。食べ比べの旅ができる規模です。
地元の人は、好来系をどう食べているのか
好来系は観光客向けのラーメンではありません。地元の人が、何十年も日常のなかで食べ続けてきた味です。地元での受け止められ方を、いくつかの声で見てみましょう。
親父に連れられて通ってた店が、大人になってから好来系だと知りました。名前なんて意識したこともなかった。うちにとっては「あの店のラーメン」でしかなかったんです。今は自分が息子を連れて行っています。
(42歳・会社員)
飲んだ次の日は、決まって好来系です。脂も塩気も強くないので、弱った胃にちょうどいい。高麗人参酢を最後に入れて全部飲み干すと、体が起き上がってくる感じがします。県外の人にはうまく説明できないんですけどね。
(38歳・営業職)
名古屋を離れて関東に来ましたが、これだけは代わりが見つかりません。台湾ラーメンは東京でも食べられるのに、好来系だけはないんです。帰省のたびに一杯は必ず寄ります。
(45歳・自営業)
派手さで語られる一杯ではありません。けれど「離れて初めて恋しくなる味」という点では、全国のご当地ラーメンのなかでも上位に入るのではないでしょうか。
好来系ラーメンの栄養は?(参考値)
毎日の健康管理が気になる世代にとって、ラーメンのカロリーは無視できないところです。好来系は油分と塩分が控えめに設計されていることから、一般的なラーメンと比べてやや軽めと考えられます。
ただし店ごとにレシピが異なり、公式な成分表示があるわけではありません。あくまで一般的なラーメンからの推計値としてご覧ください。
| 項目 | 推定値(1杯・基本の「松」相当) |
|---|---|
| エネルギー | 約450〜550kcal |
| たんぱく質 | 約22〜28g |
| 脂質 | 約12〜18g |
| 炭水化物 | 約60〜70g |
| 食塩相当量 | 約5〜7g(スープを飲み干した場合) |
チャーシューを増量する「寿」を選ぶと、脂質とたんぱく質は当然増えます。スープを完飲する食べ方が推奨されるジャンルだけに、塩分は意識しておきたいところです。その日の夕食を野菜中心にするなど、一日単位で調整するのが現実的でしょう。
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好来系のスープは6時間以上の煮込みが基本ですから、そのまま再現するのは現実的ではありません。ただ、根菜をたっぷり使うという発想だけを借りれば、家庭のコンロでも近い方向性の一杯は作れます。
週末のお昼に、お子さんと一緒に作るのにちょうどいい工程数にまとめました。野菜を切って煮込むだけなので、包丁を持ち始めたお子さんの練習にも向いています。
材料(2人分)
- 中華麺(中太ストレート)……2玉
- 鶏手羽元……4本(または鶏がらスープの素 大さじ1)
- 豚こま切れ肉……100g
- 玉ねぎ……1個(くし切り)
- にんじん……1本(乱切り)
- にんにく……2片(皮をむいて丸ごと)
- 水……1,000ml
- 削り節……1パック(約5g)
- だし昆布……5cm角1枚
- しょうゆ……大さじ2
- 塩……小さじ1/2
- チャーシュー、メンマ、小口ねぎ……各適量
作り方(6ステップ)
- 下ごしらえ:鍋に水と昆布を入れ、30分ほど置きます。この間に野菜を切っておきましょう。
- 煮出す:鍋に鶏手羽元、豚こま、玉ねぎ、にんじん、にんにくを入れて中火にかけます。沸いてきたら昆布を取り出し、アクを丁寧にすくいます。
- しっかり煮込む:ふたを少しずらして、弱めの中火で40〜50分。あえて静かに煮立たせるのがコツです。野菜の輪郭が崩れ、スープが白っぽく濁ってきたら合図です。
- 魚介を足す:削り節を加えて2〜3分。火を止め、ざるで漉します。玉ねぎとにんじんは甘みが出ているので、取り分けて食べても構いません。
- 味を決める:漉したスープにしょうゆと塩を加えます。塩分は控えめが好来系らしさ。少し薄いかなと思うくらいで止めてください。
- 仕上げ:麺を表示どおりに茹で、湯をしっかり切って丼へ。スープを注ぎ、チャーシュー、メンマ、ねぎをのせて完成です。
再現度を上げる2つのコツ
ひとつ目は、玉ねぎを惜しまないこと。多いかなと思う量が、ちょうどよく仕上がります。甘みの土台がここで決まります。
ふたつ目は、「昆布酢」を用意することです。高麗人参は手に入りにくいので、清潔な瓶に米酢とだし昆布を入れて一晩置くだけの簡易版で代用します。食べ終わる少し前に、小さじ1ほど回しかけてみてください。スープの角がとれて、最後の一口までするりと飲めます。
「自分で仕上げる一杯」がお好きなら、徳島ラーメンも
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好来系の面白さは、高麗人参酢やにんにくパウダーで一杯を自分好みに完成させるところにあります。同じ丼なのに、最初の一口と最後の一口では味が違う。この楽しみ方、実は徳島ラーメンにも通じるものがあります。
徳島ラーメンには、生卵を落として崩しながら食べる、白ごはんと一緒におかずのようにかき込む、という地元の作法があります。お店ではなく、食べる人が最後の味を決める。好来系に惹かれる方なら、この文化はきっとしっくりくるはずです。
とはいえ、好来系の総本家は1日80食限定の昼のみ営業。食べたいと思ってもすぐには行けません。本場に行けない日常のために、マルメン製麺所では徳島ラーメンをご自宅までお届けしています。
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徳島ラーメン25食パックを見るあわせて読みたい 愛知のご当地ラーメン
好来系ラーメンについてよくある質問
まとめ
好来系ラーメンについて、あらためて要点を整理します。
- 1959年、名古屋市千種区の『好来』から始まった系譜。現在は総本家『好来道場』を筆頭に十数店舗が営業
- 鶏ガラ・豚骨・魚介に大量の根菜を合わせた白濁スープ。見た目に反してあっさりしており「薬膳ラーメン」とも呼ばれる
- メニューは「松・竹・寿」の符丁。店によっては「梅」表記も使われる
- 高麗人参酢での味変が作法。塩分・油分が控えめで、最後の一滴まで飲み干せる設計
台湾ラーメンのような派手さはありません。SNS映えする一杯でもないでしょう。それでも名古屋の人が親子二代、三代と通い続けてきたのは、この味に「また明日も食べられる」やさしさがあるからだと思います。
名古屋を訪れる機会があれば、ぜひ一軒。木札を握ってカウンターに座る、あの独特の時間ごと味わってみてください。そしてご自宅では、根菜たっぷりのスープを煮出してみる。休日のキッチンに立つ理由としては、なかなか悪くないはずです。
本場の一杯も、自宅の一杯も、どちらも同じくらい豊かな時間になりますように。
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